ミュージカル『ワンライフ』:沢山小学校芸術鑑賞会
Posted on:2015/11/16:ミュージカル『ワンライフ』
2015年11月16日(月)ウェルシティ大学習室5階にて、沢山小学校の年間行事の一つ芸術鑑賞会として、みゅーまるによる保護犬たちのミュージカル『ワンライフ』が上演されました。
沢山小学校での活動は今回で2回目。
昨年は、みゅーまるによる音楽劇『ぼくの声きこえる?』×横須賀市動物愛護センター『職員さんのお話』×チーム・マイロ『犬との正しい挨拶のしかた』のプログラムを行い、今年度はさらに理解を深めてほしいと、みゅーまるの『ワンライフ』のプログラムを御希望くださり、実現へといたりました。
ワンライフは45分のミュージカルですので、会場選びで少し難航いたしましたが、沢山小学校から近郊の公共施設ウェルシティの大学習室で行うことがきまり、徒歩で児童を引率しなくてはならない課題など学校側にとっても負担は大きいなか調整くださり、1年生~6年生までの全校児童約100名と、数名の保護者、教職員もあわせて、ワンライフをお届けすることができました。
当日は13時45分より、保護犬たちのミュージカル『ワンライフ』上演。
飼い主の無知により去勢手術をしなかったために生まれ、愛護センターにもちこまれた『チビ』。
名前もなく、出産をさせられ続けられたブリーダー放棄犬の「サチ」。
虐待を受けたシェパードの『ハッピー』。
震災後、福島で家族を待つ被災犬の『クロ』。
4頭がそれぞれの境遇を語り、新たな家族と出会うまでの物語。
中でも個人的に毎回琴線にふれてしまうのが、被災犬クロのお話。
我が家で里親になり一緒に暮らす、福島県浪江町からの被災犬モヒート(以前の名前はリリィ)のことがどうしても重なり、涙をこらえるのに必至。
東日本大震災の後、3ヶ月ほど自力で生き、がりがりにやせて心にも大きなトラウマをおったまま、福島から神奈川県の動物保護団体KDPへ保護され、震災から1年後、KDPのサイトをみた飼い主さんから連絡が入り、一緒に暮らすのはもう難しいからこちらで里親を見つけてほしいということで、我が家にやってきたモヒート。
そんな経緯もあり、劇中のクロの想いが我が家のモヒートの声と、どうしても重なってしまうのです。
我が家にきた当初は、終始おびえていて、かみつきはしなかったものの神経質な一面をもちあわせていたので、さわるタイミングなどにとても気を使いました。
それでも時間を重ねるごとに信頼関係を培い、モヒートのトラウマも少しづつ解消されていったようで、今ではすっかり我が家にもなじみ、手足をなげだして眠ってくれるようにまでなりました。
元飼い主さんからのお話で、モヒートは今年で14歳、すっかりおばあちゃんです。
言葉は通じなくても互いの気持ちをあわせることができる、動物の存在。
その存在から人間が学ぶことは大変大きいと感じます。
そして、モヒートを通して再確認したことが、当たり前のことですが動物にも感情があるということ。
どんどん我が家になじんで心がゆるんでいく姿を通して、犬も笑顔をみせるのだと、気がつくことができました。
命を大切にすることは、動物も人もかわりなく、その気持ちを育んでいくには大きな愛情としっかりとした知識が必要だと思います。
少し先の未来そのものであるこどもたちに、いのちを大切にすることを問いかけて、一緒に感じながらこれからも伝えていけたらと思います。